韓国海軍哨戒船沈没

朝鮮戦争 = 1950年6月25日 - 1953年7月27日停戦

3月22日 日経新聞(リンク切れ)

 【ソウル=島谷英明】韓国政府と軍当局は27日、黄海上の北方限界線(NLL)付近での海軍哨戒艦の沈没で、行方不明の乗組員46人の捜索と船体後部で起きた爆発の原因調査に本格的に着手した。哨戒艦の引き揚げには20〜30日かかるとみられ、原因の特定作業が長引く可能性もある。

 李明博(イ・ミョンバク)大統領は27日午後、この問題に関する3度目の安全保障関係閣僚会議を招集して情報分析を続けた。北朝鮮軍に特異な動きはないことなどから、政府内では「北朝鮮による攻撃の可能性は低い」との見方が支配的だ。ただ救助された乗組員の中には「艦内での爆発や暗礁に乗り上げた可能性はない」との声もあり、慎重に調べる。北朝鮮メディアは27日夜の時点で、哨戒艦の沈没に言及していない。

 韓国軍合同参謀本部は27日午後、国会の国防委員会で沈没時の状況を説明した。聯合ニュースによると、哨戒艦の艦長は爆発の原因に関し「内部か外部の衝撃によるとみられる」と述べた。

  27日未明に沈没した哨戒艦「天安」(1200トン級)には104人が乗り込んでいた。58人は救助されたが、行方不明者の多くは艦内に取り残されているとの見方が強まっている。

3月30日 韓国艦沈没、朝鮮戦争時代の機雷が原因か 写真6枚 国際ニュース:AFPBB News

  • 朝鮮戦争時代の残留”機雷”に接触した可能性あり
  • 防相は韓国国会国防委員会で、爆発に先んじて”魚雷”が来襲した兆候などはなかったと、レーダー担当の生存者の話を引用した
  • 金国防相は「北朝鮮が敷設した機雷が韓国領内に漂着した可能性はある」と語った
  • 今回の事故の捜査チームは「そうした残留機雷のうちの1個が漂流していた可能性を除外できないし、北朝鮮側が意図的に漂流させた可能性も調査している」と金国防相は述べた

5月20日 哨戒艦沈没「北朝鮮魚雷が原因」 韓国調査団報告 :日本経済新聞

 【ソウル=島谷英明】今年3月末に黄海で起きた韓国海軍の哨戒艦沈没を巡り、韓国軍や民間専門家による合同調査団は20日午前、「北朝鮮の魚雷による爆発で沈没した」として、北朝鮮の攻撃が原因と断定する調査報告書を発表した。魚雷は「北朝鮮の小型潜水艇から発射されたという以外に説明できない」と指摘した。韓国政府は国連安全保障理事会への提起も視野に、日米とも連携して北朝鮮の責任を問う構え。沈没への関与を否定している北朝鮮は韓国の調査内容に強く反発し、朝鮮半島情勢は緊張が高まる事態も予想される。

 合同調査団はまず引き揚げた哨戒艦の切断面の形状などを分析した結果、船外の水中での魚雷による爆発で艦体が真っ二つに割れて沈没したと判断した。爆発は船体左舷の水深6〜9メートルの位置で発生し、爆薬200〜300キロ規模と分析した。

 さらに沈没現場海域で魚雷の推進動力であるプロペラや操縦装置を回収。これらは北朝鮮の魚雷の資料と大きさや形態が一致し、推進部内部にはハングル表記で「1番」と記されているのを確認した。同表記は北朝鮮の魚雷の表記方法と一致すると判断した。

 そのうえで調査団は現場海域の環境などから、魚雷は北朝鮮の小型潜水艇から発射された可能性が高いと指摘。哨戒艦沈没の2、3日後に小型潜水艇とその母船が北朝鮮黄海にある海軍基地に戻ったことを確認したという。

 合同調査団には韓国軍と民間の学識経験者らに加え、米、英、豪、スウェーデンの4カ国の専門家も参加した。

 李明博(イ・ミョンバク)大統領は20日朝、オーストラリアのラッド首相と電話協議し「北朝鮮に断固とした対応措置をとる」と述べた。李大統領は来週初めに「国民向け談話」の形で立場を表明する予定。報告内容への関係国の反応や南北間の緊張拡大の可能性などを総合的に判断し、北朝鮮への制裁など具体的な対応を明らかにする見通しだ。

 韓国政府はすでに18日から調査結果に関して約30カ国の駐韓大使らに非公式の事前説明を実施。李大統領はオバマ米大統領鳩山由紀夫首相と相次ぎ電話協議し、韓国への協力を取り付けるなど、北朝鮮に圧力をかけるための国際社会の包囲網づくりに乗り出している。


どうなるだろう。